特設エッセイ『羽生結弦は助走をしない』~羽生結弦を語り足りない~ 第10回

羽生結弦を信頼してきてよかった…。この気持ち、わかってくださると思います!!

高山真
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 2月16日、平昌オリンピックのフィギュアスケート、男子シングルのショートプログラムがおこなわれました。

 羽生結弦がケガをしてから、2月の10日あたりまでに、私がさまざまな媒体で書いたエッセイから、羽生結弦に関して書いたものをいくつか抜粋させてください。

 

 

●私は、羽生が平昌オリンピックで素晴らしいパフォーマンスを披露してくれることを、露ほども疑っていません。

 羽生結弦の「戻ってくる世界」が、どこまでも素晴らしいものになることを確信しているのです。

●羽生結弦のことは「好き」以上に「絶対的に信頼している選手のひとり。羽生がこれまでに越えてきた高いハードル、打ち破ってきた分厚い壁は、正直私の理解を超えたところにあるのです。

●シーズンごとに、こちらの予想を超えて、「感動・感激」とか「圧倒的されるばかりの心地」を受け取ってきた。それは揺るぎのない事実です。だからこそ、「絶対的な信頼」も揺らぐことはない。

●「羽生結弦が自分で決めて気分で選んでいる道に間違いがあるはずがない」という事実を、もう何年も見せてもらっている。だから今回も「露ほども疑っていない」わけです。

●私はすっかり号泣する準備は整えています。

●素晴らしい演技を披露した羽生結弦のことを語ろうとした織田信成氏が、涙にくれて何も言えなくなってしまう……。もしかしたら、およそ2週間後、そんな光景がテレビで見られるかもしれません。「見られるかもしれません」ではなく、私はすっかり「見られるに違いない」という気分でいるのですが。

 このうえもなく美しい演技のあとに、そんな美しい光景が見られたとしたら。 観客にとっては、それもまたこのうえもなく幸せな体験であることは間違いないでしょう。

 

 

 ショートプログラムが終了した時点で、私は号泣しながら椅子から立ち上がって大拍手をして、誰に聞かせるわけでもないのに

「全部、言った通りになったでしょ!? やっぱり絶対的な信頼を寄せるに値する選手でしょ!?」

 と口走っていました。

 絶対的な信頼を、たゆまぬ努力を続けている年若い人に向けることができる幸せ。

 そして、その人が、こちらが寄せた信頼を何十倍、何百倍にも素晴らしいものにして返してくれる幸せ。

 フィギュアスケートは本当に素晴らしい競技です。羽生結弦は本当に素晴らしい選手です。そのことを、読者のみなさんと分かち合えている私も、本当に幸せな書き手だと……。

 ショートプログラムは羽生だけでなく、他の選手にも素晴らしい演技がたくさん……。ハビエル・フェルナンデスも宇野昌磨もボーヤン・ジンも、この大舞台でとんでもないものを見せてくれました。トリプルアクセルにミスは出ましたがパトリック・チャンも素晴らしかった。

 こんなコンペティションを見せてもらえるなんて、なんという幸せ……!

 明日はフリー。私はもう一度、号泣する準備をきっちり固めて、明日を待とうと思います。

 

 

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特設エッセイ『羽生結弦は助走をしない』~羽生結弦を語り足りない~

長年フィギュアを見続けてきた生粋のスケートファンである高山真が、 超絶マニアックな視点で語る『羽生結弦は助走をしない』(2018年1月17日発売)。まだまだ羽生のスケーティングを、そして日本フィギュアを語り尽くします!

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プロフィール

高山真
エッセイスト。東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる。著書に『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』『愛は毒か 毒が愛か』など。
 
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羽生結弦を信頼してきてよかった…。この気持ち、わかってくださると思います!!

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