特設エッセイ『羽生結弦は助走をしない』~羽生結弦を語り足りない~ 第16回

『羽生結弦は助走をしない』著者・高山真が振り返る、羽生結弦の平昌五輪フリーの「奇跡」

高山真
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 平昌オリンピックのフィギュアスケート男子シングルが開催される10日ほど前でしたでしょうか、FMヨコハマのラジオ番組に出演させていただきました。いま思い返してみても、DJの近藤さや香さんが見事にお話の道筋を作ってくださったことに感謝するばかりなのですが、その番組の中で、私はフィギュアスケートの私なりの見方として、こんなたとえをしました。

「ジャンプの要素をダイヤモンドだとして、そのダイヤモンドを普通の紐でつないでネックレスを作るか、それとも細工の見事なプラチナやホワイトゴールドでつなぐか……。ネックレス全体としてより素晴らしいのは、どちらなのか」

 言うまでもなく、「紐」や「細工の見事なプラチナやホワイトゴールド」にあたるものが、トランジションです。

 拙著『羽生結弦は助走をしない』を書いたもっとも大きな動機のひとつは、

「日本のメディアが『どのジャンプを跳ぶか』だけにフォーカスをあてた報道をしがちなことに不満があった」

 というものでした。この本で私は、羽生結弦のトランジションの見事さを自分なりのボキャブラリーで書いたつもりです。

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特設エッセイ『羽生結弦は助走をしない』~羽生結弦を語り足りない~

長年フィギュアを見続けてきた生粋のスケートファンである高山真が、 超絶マニアックな視点で語る『羽生結弦は助走をしない』(2018年1月17日発売)。まだまだ羽生のスケーティングを、そして日本フィギュアを語り尽くします!

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プロフィール

高山真
エッセイスト。東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる。著書に『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』『愛は毒か 毒が愛か』など。
 
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『羽生結弦は助走をしない』著者・高山真が振り返る、羽生結弦の平昌五輪フリーの「奇跡」

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