今は、新型コロナウイルスとの戦いが深刻になっている。日本も、世界もたいへん厳しく苦しい情勢にある。だけど、人は絶対に負けない。乗り越える。必ず、乗り越えてきた。
私は無力だが、通院以外の外出を避け、人とも会わずに過ごしている。新型コロナウイルスが終息するまで、そうするつもりでいる。そして、いつかまた、きらきら光る選手たちを応援しにいくのだ。
新連載のタイトルだが、「スケートを語る」のは、さまざまな立場の人たちになる予定である。
実は、私は今年もロシアへ行くことになっていた。取材の約束もできていた。もちろん、現在、それらすべてがキャンセルになっている。
だから、今後どんな内容を綴っていけるのか、まだはっきりしない。ただ、次回には昨年ロシアで経験した「熾烈さ」を綴るつもりでいる。
この連載はいろんな事情で不定期とさせていただいているが、心構えを言えば積極的に進めていきたいと考えている。
最後にご挨拶を。読者の皆さま、はじめまして。これから、どうぞよろしくお願いいたします。
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ノンフィクション作家、エッセイストの宇都宮直子が、フィギュアスケートにまつわる様々な問題を取材する。
プロフィール
宇都宮直子
ノンフィクション作家、エッセイスト。医療、人物、教育、スポーツ、ペットと人間の関わりなど、幅広いジャンルで活動。フィギュアスケートの取材・執筆は20年以上におよび、スポーツ誌、文芸誌などでルポルタージュ、エッセイを発表している。著書に『人間らしい死を迎えるために』『ペットと日本人』『別れの何が悲しいのですかと、三國連太郎は言った』『羽生結弦が生まれるまで 日本男子フィギュアスケート挑戦の歴史』『スケートは人生だ!』『三國連太郎、彷徨う魂へ』ほか多数。2020年1月に『羽生結弦を生んだ男 都築章一郎の道程』を、また2022年12月には『アイスダンスを踊る』(ともに集英社新書)を刊行。