著者インタビュー

まもなく到来するロボット時代のために

『ロボット法 AIと人の共生にむけて』著者・平野晋氏インタビュー

平野晋
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本書『ロボット法 AIとヒトの共生にむけて』は第一人者による、本邦初のロボット法の概説書だ。ロボット法? しょせんSFの領域にすぎないのではないか? といぶかしく思われる読者もいるかもしれない。だが、80年代に登場した携帯電話はわずか30年あまりで現在のスマートフォンに進化した。ロボットもまもなく一般に普及するだろう。

『ロボット法 AIとヒトの共生にむけて』 平野晋著、弘文堂 (撮影:伊豆倉守一)

―すでにロボット掃除機は商品化されており、自動運転車(ロボットカー)のテスト走行も始まっています。某大企業では新卒の入社希望者のエントリーシートでの選考をAI(人工知能)に任せているそうです。

これだけロボットが私たちの生活に入り込んでいるにもかかわらず、技術の急激な発展に法制度が追い付いていない。何かあってからでは遅いので、その前に準備しておこうという動きが欧米ではすでに盛んになっています。

日本では総務省管轄の有識者会議「AIネットワーク社会推進会議」が始まりました。しかし法律学会ということになると、専門家はおそらく数人しかいないのが現状です。大きな事故が起きてからでは遅い。そこで私は、キワモノとの批判は覚悟のうえで旗を振っているわけです。

そう語るのが、本書の著者である平野晋氏だ。

「ロボット法」という言葉からは、往年のSFファンなら「ロボット工学三原則」を連想することだろう。アメリカのSF作家I・アシモフの提唱した、ロボットの人間とのかかわり方を定める三原則は、本書でも第1章で詳しく検討している。

―ロボットは過去のSFの世界の話だと思っていたら、開発が進むにつれて、今の技術が過去のSFの世界に近づいているというのが面白いところです。

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プロフィール

平野晋

1961年東京生まれ。中央大学総合政策学部教授、米国(NY州)弁護士。中央大学法学部法律学科卒業後、コーネル大学大学院(ロースクール)修了、博士(総合政策、中央大学)。企業派遣で留学したコーネル・ロースクール修了と同時に、ニューヨーク州の法曹資格試験に合格。同校在学中には法律論文誌の編集員に選抜される。その後、(株)NTTドコモ法務室長などを経て現職。

 

 
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