ホシノ 先日、昔の仲間と飲む機会がありまして。
やく コロナ禍なのに。
ホシノ です。いや、ちゃんと感染防止対策に注意を払った店で飲んだわけなのですけど、そこで隣のテーブルで飲んでいた50代を中心としたサラリーマングループが映画『シン・ウルトラマン』(企画・脚本/庵野秀明。監督/樋口真嗣。主演/斉藤工。2021年初夏公開予定)を話題にしておりまして。
やく カラータイマーがない、成田亨さんが目指した本来の姿をデザインコンセプトにしたウルトラマン?
ホシノ です、です。彼らの話によれば、そのシン・ウルトラマンの立像がお披露目されたとかで。
古谷 ああ、はいはい。
ホシノ 場所は円谷御大の生まれ故郷、福島県の須賀川にオープンした、須賀川特撮アーカイブセンター。近々、足を運んでみようかな、と思っているのですけども。
やく GoToで?(笑)。
ホシノ です、です。なんかもう、この『不滅の10大決戦』がスタートしてから、やたらと “ウルトラマン” という言葉の響きや活字に敏感になっちゃっています。
古谷 わかります(笑)。
ホシノ ともあれ、ウルトラマンの周辺が賑やかに、華やかになることは喜ばしいことでございまして。では早速、栄光の第4位の発表を。
やく 第4位は……。
ホシノ ドロロロロ~(口ドラム)ジャガジャン!
やく ジャミラ! やはりランクインしました。
古谷 今でも私たちの胸に残る一戦ですよね。
ホシノ さきほどのサラリーマングループも、酔っ払うにつれ、ジャミラについて熱く激しく語っていました。語り継がれるというのは、こういうことなのかと思いましたね。
やく ジャミラとの一戦は実は2分3秒しかないんです。初放送から50年以上も経っているのに、いまだにそうやって熱く語れるのは、その2分3秒が強烈に刷り込まれているからでしょう。
ホシノ 訊くのもヤボですけど、4位に選んだ理由は?
やく 強烈に刷り込まれた部分に関してはのちほど語るとして、まずはやっぱり、ジャミラのスーツアクターだった荒垣輝雄さんの演技力。この『故郷は地球』でのジャミラ、主演男優賞ものの演技を見せています。そういう意味では全39話中、唯一、ウルトラマンが助演に回った戦いとも言えるんですね。その稀有な点を改めて再認識するべく4位に選出いたしました。
ホシノ それでは、伝説のジャミラとの一戦を振り返りましょう。
プロフィール
古谷敏(ふるや さとし)
1943年、東京生まれ。俳優。1966年に『ウルトラQ』のケムール人に抜擢され、そのスタイルが評判を呼びウルトラマンのスーツアクターに。1967年には「顔の見れる役」として『ウルトラセブン』でウルトラ警備隊のアマギ隊員を好演。その後、株式会社ビンプロモーションを設立し、イベント運営に携わる。著書に『ウルトラマンになった男』(小学館)がある。
やくみつる(やくみつる)
1959年、東京生まれ。漫画家、好角家、日本昆虫協会副会長、珍品コレクターであり漢字博士。テレビのクイズ番組の回答者、ワイドショーのコメンテーターやエッセイストとしても活躍中。4コマ漫画の大家とも呼ばれ、その作品数の膨大さは本人も確認できず。「ユーキャン新語・流行語大賞」選考委員。小学生の頃にテレビで見て以来の筋金入りのウルトラマンファン。