──予告編を見ただけでチビリそうになりましたが、今回はどんなところで撮影をしたんですか。
國母 1月から撮影を始めたんですけど、最初は岐阜の白川郷に行きました。白川郷で10日間やって、次に北海道で10日間やって、それからカナダで2~3か月滑りました。カナダには、パウダースノーがなくなるまでいました。そのあとはアメリカのスキー場で撮って、上がったのは5月の中ぐらいですかね。これまででいちばん忙しいシーズンでした。
──これまでも白川郷で滑ったことはあったんですか。スノーボードのムービーというと、カナダとかアラスカとか、国内だと北海道みたいな大きな土地の、大きな山というイメージがありますが。
國母 国内だと北海道ばっかで、いちばん最後に本州で滑ったのは10年ぐらい前だった。でも、今回のプロジェクトが決まって、今までと違うものを撮りたかった。そこで狙ったのが白川郷だった。あんまり知られてないんですけど、あそこらへんって、すごいいい山があって。ただ、アクセスが悪い。国内だとほとんど国立公園なのでヘリコプターは使えないし、岩らだけで急だからスノーモービルも使えない。でも6時間くらい登ったら、すごくいい斜面があるんですよ。
プロフィール
國母和宏
1988年生まれ、北海道石狩市出身。4歳からスノーボードを始め、2003年、わずか14歳でUSオープンの表彰台に立つ。06年トリノ、10年バンクーバーと2度の五輪出場経験を持つ日本スノーボード界の第一人者。16年に最も権威のあるコンクール「RIDERS POLL 18」で「年間ベストビデオパート賞」を受賞。