坂本龍一に言われた「ジャズで食べていけるの?」
いつだったか、ニューヨークのレストランで坂本龍一さんに「ジャズやってるんだって?大丈夫?食べていけてるの?」って声をかけられたことがありました。
「教授、ジャズピアニストとして生活は大変だけど、なんとか頑張ってますよ。」
と僕はお答えしたのですが、僕は現在63歳で新人ジャズ作曲家、演奏家として奮闘する日々を送っています。アメリカの面白いところは年齢が全く問題にされないことです。
新人作家、演奏家として僕は忙しく動き回る日々を送っています。『Answer July』で僕の曲を歌ってくれたシーラ・ジョーダンにしてみれば、僕は“Little Boy”(ひよっこ)なのらしいし、バードランドの楽屋であったハンク・ジョーンズはご自身を「僕はまだ80歳を超えたばかりだろ?全然Babyちゃんだよね。」とおっしゃっていました。
そうだ、あのチャーリー・パーカーを知らない女の子に、「実はね、BTSもジャズなんだよ」と、茶目っ気たっぷりにウインクしてみようかな。だってたとえばの話、サザンもユーミンもみんなが空で歌える曲はスタンダードであり、そうなると「いとしのエリー」も「あの日に帰りたい」もジャズ、そういう捉え方もできるわけです。なんだか楽しくないですか。
次回からは、実際にジャズの聴き方、楽しみ方を具体的に説明していきます。乞うご期待。
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例えばクリスマスに楽しめるジャズを最初の回の最後に添えておきましょう。ポップスのチャートを楽しむようにジャズの曲を。
1 The Singers Unlimited「Have Yourself a Merry Little Christmas」
2 Chet Baker「Joy To The World」
3 Ella Fitzgerald「Santa Claus Is Coming To Town」
4 Sofija Knezevic & Elliot Mason「Jingle Bells」
5 Senri Oe「The Garden Christmas」
6 Antonio Carlos Jobim「Desafinado」
7 The Manhattan Transfer「White Christmas」
8 Wayne Shorter「12th Century Carol」
9 Keith Jarrett Trio「When I Fall In Love」
10 Frank Sinatra「Have Yourself A Merry Little Christmas」
プロフィール
(おおえ せんり)
1960年生まれ。ミュージシャン。1983年にシンガーソングライターとしてデビュー。「十人十色」「格好悪いふられ方」「Rain」などヒット曲が数々。2008年ジャズピアニストを目指し渡米、2012年にアルバム『Boys Mature Slow』でジャズピアニストとしてデビュー。現在、NYブルックリン在住。2016年からブルックリンでの生活を note 「ブルックリンでジャズを耕す」にて発信している。著書に『9番目の音を探して 47歳からのニューヨークジャズ留学』『ブルックリンでソロめし! 美味しい! カンタン! 驚きの大江屋レシピから46皿のラブ&ピース』(ともにKADOKAWA)ほか多数。