今回のエッセイを書き進める前に、まず、新型コロナウィルスに感染してしまわれた方々のご快癒と、お亡くなりになってしまわれた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
そして、日々過酷な状況の中で多くの命を救うために活動を続けて下さっている医療関係者の方々、ライフラインや物流、交通などを途絶えさせないよう尽力されている方々のご健康をお祈りするとともに、深い感謝を申し上げます。
3月に開催予定だったフィギュアスケートの世界選手権は中止になりました。もちろん残念ではありますが、この原稿がアップされる6月の段階でも、ウィルスが世界的に猛威をふるっていて収束の気配が見えないことを考えると、致し方のない判断だったと思います。
私は現在、肝臓がんの調子が思わしくなく、入院治療をしております。ただ、今回、入院治療ができているのも、新型コロナウィルスによる医療崩壊が起きないよう尽力を続けてくださった医療関係者の皆様方のおかげ、と心より感謝しております。
しばらく治療に専念させていただきたく、ご報告を申し上げましたが、私としては今後も、フィギュアスケートについても書きたいことがたくさんあります。見たいもの、経験したいこと、読者の皆さまと分かち合いたいこともたくさんあります。その思いに向かって、前向きに欲張りに治療を続けていきたいと思っています。
体調が良いときに、書き進められるものを頑張りたいな、という思いもあります。どうぞよろしくお願いいたします。
私の書くものを待っていて下さる方がいらっしゃるかどうかが分からないのに(笑)、このような自意識過剰な文章をアップすることをお許しください。ただ、こんな、自分自身に対するちょっとした冗談も楽しみながら、すべての事柄を気持ちの栄養にしていくつもりで治療生活を送っております。
どうぞご理解のほどをお願いいたします。
そして何よりも、皆様方のご健康と充実した日々を、心よりお祈り申し上げます。
高山 真
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『羽生結弦は助走をしない』に続き、羽生結弦とフィギュアスケートの世界を語り尽くす『羽生結弦は捧げていく』。本コラムでは『羽生結弦は捧げていく』でも書き切れなかったエッセイをお届けする。
プロフィール
エッセイスト。東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる。著書に『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界』『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』『愛は毒か 毒が愛か』など。