ロッシ最後の年、2021年のMotoGPを振り返る!

MotoGP最速ライダーの肖像 2021
西村章

MotoGP最速ライダーの肖像』(西村章・著/集英社新書)発売を記念して、今季のMotoGPと、そこで戦うライダーの実像をお届けしてきたこのレポート。2021年シーズンもついに終了ということで、今回は前編として1年の振り返りをまとめてみようと思う(後編はバレンティーノ・ロッシの26年間をお届け予定)。

シーズン全体の総括と、この最終戦が “ミスターMotoGP” の引退レースだったということで、このレポートと合わせて「玉田誠×青木宣篤×西村章 MotoGP2021&バレンティーノ・ロッシ引退を語り尽くす」スペシャル動画も大公開。こちらもお楽しみください。

 

 終わってみれば、シーズンはいつも波瀾万丈だ。

 2021年のMotoGPは、四半世紀にわたってこの世界を牽引してきたスーパースター、バレンティーノ・ロッシの去就に注目が集まるなか、開幕した。そして、約8ヶ月にわたる戦いを経て、最終戦ではそのロッシが現役生活最後のレースを迎え、ドゥカティ勢が表彰台を独占する、という劇的な内容で全18戦のスケジュールを終了した。今年のチャンピオンは、前回すでに紹介したとおり、ファビオ・クアルタラロ(Monster Energy Yamaha MotoGP)が獲得。ランキング2位は、〈ペコ〉の愛称で親しまれているフランチェスコ・バニャイア(Ducati Lenovo Team)。2020年のチャンピオン、ジョアン・ミル(Team SUZUKI ECSTAR)は連覇ならず、年間ランキング3位で終えた。4位には、バニャイアのチームメイト、ジャック・ミラーが入っている。

 このランキング上位陣の顔ぶれを見ていると、MotoGPの世代交代がさら進み、いまや〈4ストロークネイティブ〉の若者たちの時代になった、という感を強くする。

 クアルタラロは1999年生まれの22歳。バニャイアとミルは97年生まれの23歳。彼らの中では最年長のミラーでも、95年生まれの26歳である。彼らは皆、世界選手権の最小排気量クラスにフル参戦を開始したとき、バイクの仕様はすでに4ストロークエンジンのMoto3マシンになっていた。一方、2019年まで向かうところ敵なしの圧倒的な強さを発揮していたマルク・マルケスは、年齢的にミラーと近い1993年生まれの28歳だが、彼が世界の舞台へ挑戦し始めたのは2008年。まだ最小排気量クラスは2ストロークエンジンの125ccで争われており、その意味でミラー以降の選手たちとは世代が少し異なる印象もある。

 今シーズンのクアルタラロの成績を振り返ると、18戦中5連続ポールポジションを含む14戦でフロントローからスタート、10表彰台(優勝5回、2位2回、3位3回)という成績を残している。最高峰クラスに昇格してきた2019年、2年目の2020年と比較して今シーズンの彼に際立っているのは、高水準の成績の源泉となっているのであろう、精神的な安定感だ。

フランス人史上初の最高峰クラス王者という歴史的快挙を達成した直後には、マクロン大統領もツイッターで即座に祝意を表明した(写真/MotoGP.com)

 昨年は開幕2連勝を飾って才能の開花を予感させたが、いちど調子を乱すとそのまま崩れてゆく傾向が顕著だった。シーズン中盤に一度持ち直しかけたものの、総じて予選では切れ味の鋭い速さを見せる反面、決勝レースでいったん中段以降のグループに呑み込まれてしまうと、そのまま揉みくちゃにされて上位へ浮上できず、ポイント圏内ぎりぎりで終わるのがやっと、というレースも多かった。結果的に、2020年はランキング8位で終えている。

 その「打たれ弱さ」を改善すべく、メンタル面の強化を意識して臨んだ2021年は、大きく乱れることなく、継続して好成績を収め続けた。

 たとえば2連勝した勢いで臨んだ第4戦スペインGPでは、ポールポジションからスタートしたものの、決勝中に腕上がり(激しいブレーキ操作の影響などで前腕部に生じる極度の筋肉疲労)を起こして途中から大きく順位を下げ、13位で終えた。レース終了後には手術を実施して次戦の地元フランスGPに備えたものの、昨年までの彼ならこのような事態が発生すると、しばらくは精神的なリズムを取り戻せず、成績も低迷していたところだ。しかし、今年のフランスGPではポールポジションからスタートして、3位フィニッシュ。次戦イタリアGPは、ポールポジションからスタートして優勝を飾った。

 さらにその次のカタルーニャGPでは、決勝レース終盤にレザースーツの前ジッパーが大開きになって大きく順位を落とし、しかもそのペナルティを通告されて6位、という事態が発生した。それでも取り乱すことなく次のレース以降で3位、優勝、3位、と安定して表彰台に登壇し続けた。

 精神面でのこの成長に関して、レース現場で技術面の陣頭指揮を執る鷲見崇宏氏(ヤマハ発動機MS統括部MS開発部モトGPグループリーダー)は以下のように説明する。

チャンピオンを確定させたエミリアロマーニャGPで、チームスタッフたちとともに王座獲得を喜ぶ鷲見氏(クアルタラロ左後方)(写真/YAMAHA MOTOR RACING SRL)

「難しい状況をどうやってマネージしていくかということについては、ライダー自身のメンタルも変わったし、チームとしてもどうやって自信を取り戻していくか、ライダーを落ち着かせて対処していくか、という面で大きな成長がありました。(決勝の)日曜には仕上げられる、というお互いの信頼感が上がってきた結果です」

 その結果が、14回のフロントローから10表彰台という今年の好成績につながったというわけだ。とくに、チャンピオンを決めた第16戦エミリアロマーニャGPでは、珍しく予選で失敗して5列目15番手に沈んだが、決勝ではそこから粘り強く追い上げて4位でゴール。このレース内容に今年の彼の成熟がよく現れていたことは、前回のレポートでも指摘したとおりだ。シーズン最終戦は、8番グリッドからスタートして5位で終えた。

「フィーリングはとても厳しいレースだったけど、そんな状態でもトップファイブで終われているのだから、なかなかいいんじゃないかと思う」

 レースを終えたクアルタラロ自身がそう振り返ったとおり、たとえダメなときでも、そのダメな下限を可能な限り底上げできたことが、今年の高い安定感の要諦になった、といえるだろう。

 また、クアルタラロのライディングに関しては、ブレーキングから旋回領域での強力かつ繊細な操作が武器になっていることも、大きなポイントだ。この特徴について、鷲見氏はこんなふうに解説する。

「ファビオはストレートでのブレーキングが昔も今も強いんですが、そこから先の、倒し込みからエッジに向けてのところが非常にスムーズなんですね。ストレートが強くて倒し込みもスムーズという、アグレッシブに見えるけれども繊細なコントロールをできるという、その両面を併せ持つのが彼の強みです」

 さらに、元MotoGPライダーでスズキのマシン開発も担当してきた青木宣篤氏の観察によると、クアルタラロはこの旋回動作の後半から立ち上がりにかけても驚異的な操作を行っている、と指摘している。その解説の詳細は、シーズン最終戦翌日に収録した西村・青木氏・玉田誠氏のZoom鼎談動画(https://youtu.be/Ay8KZA42pQs)をご参照いただきたい。

 

 チャンピオンを獲得したクアルタラロとともに、2021年シーズンに大いに存在感を発揮したのが、ランキング2位のバニャイアだ。開幕戦カタールGPではポールポジションから3位表彰台を獲得し、今季の飛躍を大いに期待させたが、とくにシーズン前半戦では安定感という面でクアルタラロに一歩譲る傾向があった。たとえば、ムジェロサーキットで開催されたホームGPの第6戦イタリアGPでは、2番グリッドからスタートして一気に飛び出してトップを快走したものの、2周目に転倒して自滅。優勝をクアルタラロに明け渡してしまった。

 しかし、夏休み明けのシーズン後半戦になると、〈速さ〉に加えて〈強さ〉と〈安定感〉が加わり、ひと皮むけた巧みなレース展開で好成績を収め続けるようになった。

 タイヤ選択に失敗した第10戦スティリアGPと第12戦イギリスGPは、11位と14位という厳しい結果で「この2戦とイタリアGPの転倒がシーズンの帰趨を分ける結果になってしまった」と本人もチャンピオンシップの敗因を分析しているが、それ以外のレースでは毎回フロントローからスタートして表彰台に上り、クアルタラロを猛追した。

 第16戦エミリアロマーニャGPでは、ポールポジションからスタートして終始トップを走り続け、気魄で最後の2レースにタイトル決定をもつれ込ませるかとも見えたが、レース終盤に転倒。自らのミスでチャンピオン争いに終止符を打ってしまった。

 しかし、その後の2戦、第17戦アルガルベGPと第18戦バレンシアGPではともに優勝。シーズンが終わってみれば、6回のポールポジションと9表彰台(優勝4回、2位3回、3位2回)という高水準の内容だ。とくにシーズン後半9戦はすべてフロントローからのスタート(うち5連続ポールポジション)で、第13戦アラゴンGPでMotoGP初優勝からの2連勝と、最後の2連勝という破竹の快進撃を見せた。

初優勝を飾ったアラゴンGPで、マルク・マルケス(右)との一騎打ちを制するしたたかな勝負強さを見せたバニャイア(写真/MotoGP.com)

 バニャイアも、クアルタラロと同じく今年が最高峰クラス3年目のシーズンだった。

「今年のペコは、じつに素晴らしい仕事をしてくれました。とくにシーズン後半戦では、おそらく彼が誰よりも最高のパフォーマンスを発揮したのではないでしょうか」

 そう高く評価するのは、ドゥカティコルセのゼネラルマネージャー、ジジ・ダッリーニャ氏だ。

エアロパーツやライドハイトデバイスなど、現在のMotoGPの技術潮流はすべてダッリーニャ氏(左)の発想が源泉になっている(写真/Ducati Motor Holding spa)

「最後の6戦では4勝を達成してくれました。ミザノ(エミリアロマーニャGP)で転倒しなければ、5勝していた可能性もあったんですが(笑)。ペコは毎年成長していて、本当に高いレベルに到達したと思ったら、さらにもうひとつ上のレベルへと進んでいます」

 それにしても、2021年のドゥカティは本当に強かった。ファクトリーライダーのバニャイアとミラーが活躍したことに加え、ルーキーイヤーのホルヘ・マルティン(Pramac Racing)とエネア・バスティアニーニ(Avintia Esponsorama)も優勝や表彰台獲得で、それぞれ高いポテンシャルを披露した。

 とくに最終戦はドゥカティ3台が表彰台を占拠し、2003年のMotoGP参戦以来初となる快挙も達成した。

「年間24という表彰台獲得数は、我々にとってMotoGP参戦以来最多です。バレンシアで表彰台を独占したことは、我々のバイクが多様なライディングスタイルに対応できることの証明で、ドゥカティはシーズン全戦で高い戦闘力を発揮してきました。(開発面での)最終的な目的地にはまだ到達していないのですが、毎年バイクのあちこちが少しずつ良くなっており、ここ数年で成し遂げてきた技術的達成には非常に満足をしています」(ダッリーニャ氏)

最終戦で表彰台を独占したドゥカティ勢。バニャイア(中央)9表彰台、ミラー(右)5表彰台、マルティン(左)4表彰台と、この3名だけで年間18回の登壇(写真/MotoGP.com)

 それにしても、ドゥカティのバイクは圧倒的な動力性能では他を圧するものの、そことトレードオフになってしまう旋回性の悪さが積年の課題であり続けた。しかし、今年のドゥカティはよく曲がっている。ライダータイトルではヤマハのクアルタラロに敗れたものの、チームチャンピオンシップとコンストラクタータイトルはともにドゥカティが獲得してヤマハを凌駕したことは、じつに象徴的だ。そこで、長年のあいだ選手たちからずっと指摘されて続けてきた旋回性が向上した理由について、ダッリーニャ氏に尋ねてみた。

「けっして、なにか特定のひとつの要素で良くなったわけではありません。旋回がよくなってきたことには、いろんな要素が関連しています。わたしがドゥカティに加わったとき(2013年秋)から課題だった旋回性は、毎年少しずつよくなっています。昨年のバイクは、一昨年のものよりもさらに詰めることができていました。今シーズンは我々のバイクがいいパフォーマンスを発揮していましたが、欠けている部分もあったんですよ。たとえば、カタール(開幕戦、第2戦)やアッセン(第8戦オランダGP)では高速コーナーの進入が厳しかったので、そこは明らかに、今後に向けて改善していかなければならない部分です。わたし自身はバイクの旋回性にあまり満足していないので、来季に向けてやるべきことはまだたくさんあります」

 さらに、ダッリーニャ氏はこうもいう。

「MotoGPバイクにとって、ライダーは本当に大切な要素です。ライダーがいなければ、技術者などなんの役にもたちません。今後もライダーが競技の主役であるとわたしは強く確信しているし、決め手はやはり、ライダーなんですよ」

 

 このダッリーニャ氏の言葉をある意味で体現してしまったのが、2021年のスズキ陣営だともいえるかもしれない。2021年シーズンが後半に差し掛かると、ミルとスズキの連覇が難しそうな状況はかなり歴然としてきた。クアルタラロがチャンピオンを確定させた第16戦エミリアロマーニャGPの後は精神的な落ち込みが激しく、1週間ほどトレーニングを休んだ、とミルは明かした。そんなにも長い間トレーニングをしなかったのは、年末年始の休養期間以来だったという。

 しかし、その翌戦のアルガルベGPでミルはなにか吹っ切れたような速さを見せ、予選ではフロントロー3番グリッドを獲得。決勝レースではバニャイアに次ぐ2位でチェッカーフラッグを受けた。Team SUZUKI ECSTARのチーム運営とマシン開発の両面をともに束ねる佐原伸一氏は、

「シーズン中はいくら考えないようにしていたって、どうしてもある程度は(チャンピオン連覇を)意識してしまうものじゃないですか。でも、そこをずっと意識しながら戦い続けていくのは、かなり厳しいと思うんですよ」

 そう述べて、1年間の戦いを振り返った。

第6戦イタリアGPで3位に入ったミルと握手を交わす佐原氏(左)。チーム運営とマシン開発の両面で陣頭指揮を執る多忙なシーズンだった(写真/Suzuki Motor Corporation)

「プレッシャー……というと少し違うけれども、ひっかかるものや迷いがポルティマオ(アルガルベGP)のときのジョアンにはなかったですね。彼はもともと賢いライダーなので、その賢さをしっかりと出してくれればなにも心配することはないんです。たとえプレッシャーがあったとしても、レースをスタートした後にジョアンがオートバイの実力を出しながら、のびのびとレースをエンジョイしてくれれば、自然と結果につながると思います」(佐原氏)

 最終戦のバレンシアGPは、フロントローを逃したものの2列目4番グリッドからスタート。レースも4位で終えた。前戦アルガルベGPに続き、まずまずの内容で1年を締めくくった感触を得たかと思いきや、ミル自身はかなり不満足な結果だったようだ。

アルガルベGPの2位を含め、2021年は6回表彰台に登壇した。2位(2回)と3位(4回)はあるものの、優勝できなかったことは、連覇を逃した一因といえるかもしれない(写真/MotoGP.com)

「こんなにも悔しい気持ちでレースを終えるとは思わなかった。練習走行まではうまく進んだのに、決勝レースではフロントタイヤが厳しく、ドゥカティと戦うための有利な材料がなかった。もっといい位置で終えたかっただけに、この結果はフラストレーションが溜まる。

 ドゥカティの後ろについていると、去年は弱点を見つけることもできた。たとえば、序盤からすごく飛ばしていても、終盤になると旋回やコーナー立ち上がりの加速で苦労をしていた。パワーで走っている以上、当然の帰結だと思う。でも、今年の彼らは終盤でも厳しくなるどころか、むしろ強くなっている。いろんな乗り方でも速く走れているし、弱点がなさそうなところもやっかい。スズキのバイクが大きな進歩を果たしてくれたのはうれしいけれども、今回のレース結果にはがっかり。来年はドゥカティと戦いたいけど、かなり手強そうだ」

 2021年が、ミルとスズキにとって厳しいシーズンであったことは事実だろう。だが、上記のことばの端々には、より高いレベルを求めるミルの貪欲な闘争心もよくあらわれている。そしてそこからは、スズキとミルの来季に賭ける捲土重来の決意をむしろ強く感じさせる。

 

 2021年シーズンは、マルク・マルケスも大きな注目を担う一翼であり続けた。2020年の右腕骨折と全戦欠場という事態を経て、第3戦ポルトガルGPで復活を果たし、得意コースのザクセンリンクサーキット(第8戦ドイツGP)とCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ:第11戦アメリカズGP)で優勝。これら2戦は治癒途上の右腕に負荷の少ない反時計回りのコースだったが、COTAの翌戦、エミリアロマーニャGPでは右腕の負担が大きい右回りのレイアウトであったにもかかわらず、バニャイアとトップ争いを続けて今季3回目の優勝。腕はほぼ、完調に近づきつつあることも印象づけた。

2021年は完調ではないコンディションでも優勝3回、2位も1回獲得した。2022年に万全の状態で復帰を果たせば、〈新・世代間闘争〉となることは必至だ(写真/MotoGP.com)

 しかし、アルガルベGP前のトレーニングで転倒して脳震盪を起こし、大事を取ってシーズン最後の2戦は欠場することになった。その影響で、Moto2時代の2011年に発症して手術した右目の複視が発生していることも明かした。それがやや気になるところではあるが、年明けのプレシーズンテストまでの間にしっかりと休養を取って、2022年は完全な状態で開幕を迎えてほしいものである。そして〈4ストロークネイティブ〉の新世代ライダーたちを相手に、真っ向勝負でぜひとも激しいバトルを繰り広げてもらいたい。

 そしてこの2022年から、バレンティーノ・ロッシのいないMotoGP、という新たな時代が始まる。

 

(次回―「ロッシの26年間」篇―に続く)

関連書籍

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プロフィール

西村章

西村章(にしむら あきら)

1964年、兵庫県生まれ。大阪大学卒業後、雑誌編集者を経て、1990年代から二輪ロードレースの取材を始め、2002年、MotoGPへ。主な著書に第17回小学館ノンフィクション大賞優秀賞、第22回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞作『最後の王者MotoGPライダー・青山博一の軌跡』(小学館)、『再起せよ スズキMotoGPの一七五二日』(三栄)などがある。

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