脳腸相関 第11回

過敏性腸症候群に対する「認知行動療法」のポイント

菊池志乃

前回(第10回)から、脳腸相関とかかわる病気のひとつとして「機能性消化管疾患」を紹介しています。機能性の病気とは、検査をしても異常が見当たらないのに、胃腸の機能、つまり働きぶりや役割に問題があり、胃もたれ、胸やけ、下痢、便秘といったつらい症状がある状態をいいます。

機能性消化管疾患の中でも注目されているのが「過敏性腸症候群IBS)」です。わたしはこの病気を専門的に研究し、前回に紹介したとおり「ランダム化比較試験」(第10回参照)を実施し、その結果を医学論文として2022年に報告しました。

研究のポイントとなるのが「認知行動療法」です。脳腸相関のしくみが明らかになるにつれ、胃腸のほか、多くの病気は心理面でのストレスと深くかかわっていることがわかってきました

今回はわたしの研究結果から、「心理的側面からみた過敏性腸症候群」に対する「心理療法」のポイントをできるだけわかりやすく伝えます。

なお、わたしたちの行った治療は治療者による心理サポートが必要ですが、ひとりでも実践できる簡単な治療法の「注意トレーニング」についても説明します。

「心身症」はこころの病気ではない

前回(第10回)、過敏性腸症候群は検査で異常が見つからないけれど、生活への影響が大きい病気であると伝えました。

また、過敏性腸症候群の原因のひとつとして「胃腸炎」を挙げましたが、過敏性腸症候群の発症および症状の悪化には、心理的、社会的なストレスとの関係が深いことが知られています。

実は、「過敏性腸症候群の診療ガイドライン2014」が2014年に日本消化器病学会から発行される8年も前に、日本心身医学会発行の「心身症診断・治療ガイドライン2006 」に、「過敏性腸症候群は心身症」として記述されていました。

心身症とは、病名ではなく「全身の病気の中でも、発症や経過に心理社会的ストレスが関係し、機能的もしくは器質的な障害を伴う状態」を指します。

つまり、ストレスが原因で体のどこかが痛い、不調だという症状が現れてつらい状態、「体の病気」がある状態全般をいいます。

過敏性腸症候群のほか、機能性ディスペプシア(胃の不調がつらいが内視鏡検査では異常がない病気。第10回参照)、偏頭痛、アトピー性皮膚炎、気管支喘息(ぜんそく)なども心身症のひとつとして分類されることがあります。

また、うつ病や不安障害などの精神の病気に伴う身体症状は心身症とは別に扱われます。

心身症はときに「こころの病気」として扱われる、また精神の病気と混同されることもありますが、そうではありません。「ストレスで胃がもたれる、腹痛が続く」など、こころが関わるものの、胃腸の症状がある「体の病気」です。このこころが関わる体の病気である心身症を診る専門科が「心療内科」です。

ただし現実には、心療内科という看板を掲げて「こころの病気」を診る精神科医も多く存在します。なぜなら、「精神科は敷居が高い。通いにくい」と思う医療者や患者さんは多く、その敷居を低くするために、市中には看板や表示に「心療内科・精神科」と両方の診療科名を掲げるクリニックがたくさんあります。このため、心身症も「こころの病気」だと誤解を受けることがあるようです。

「個人のこころの問題」ではない病気

おなかが痛い、強い便意を感じて気分が悪いときなどは誰でも焦りや不安を感じます。しかし、おなかの不調の頻度が多く、症状が強くて日常生活に支障が出てくると、治療が必要な病気と考えられます。そのような病気の代表が過敏性腸症候群です。

過敏性腸症候群には「こころ」が大きく関係しますが、「個人のこころの問題」とかたづけることはできません。「体の病気」であることを強調しておきます。

この連載で述べてきたように、脳や腸の反応が、自律神経、内分泌(ホルモン)、免疫細胞などを通して、体にさまざまな症状を引き起こしているのです。

たとえば、過敏性腸症候群では「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」(CRH。第3回参照)に対する過剰反応が指摘されています(※1)。

このホルモンは腸管のぜん動運動を促して、内臓の知覚過敏を悪化させます。つまり、過敏性腸症候群の人はストレスに弱いというよりも、ストレスを感じることでこれらのホルモンが分泌されやすく、それに伴って体の症状が引き起こされるわけです。

また、同ホルモンは脳に作用することで、条件付け(第1回:パブロフの条件付け参照)を起こしやすいことも報告されています(※2)。

会議で大事な発表をするときのように緊張する場面でおなかが痛くなってトイレに駆け込む。これが条件付けされると、それほど緊張しないような会議でも、「会議がある」と思うだけでおなかの痛みが出現するようになります。

機能性ディスペプシアという胃の病気は、前回に述べたようにかつては「神経性胃炎」と呼ばれ、医療機関でも、身近な人にも、自分でも、「気のせい」と扱うことが多かったのです。これと同じ機能性消化管疾患である過敏性腸症候群も、診療ガイドラインが発行されて10年が経ちますが、いまもそうした扱いを受けることがあるかもしれません。

脳腸相関のしくみを理解することで、検査では異常がなくても胃腸の不調を抱える多くの人が、「気にしすぎ」とか、「神経質」などと思うこと、また周囲からそう思われ、医療者にもそのように扱われることがなくなることを強く願っています。

■こころと腸のバッドコミュニケーションを断ち切る

過敏性腸症候群を例に、脳と腸の相関を考えましょう。まず、図1を見てください。

図1 脳(こころ)と腸のバッドコミュニケーションを示しています。どこかの矢印を断ち切ると全体の悪循環を止めることができます。 画像:菊池志乃(転載禁止)

過敏性腸症候群では、腸の知覚過敏と腸の動きの異常で、下痢や便秘、腹痛などおなかの症状が起こります(①)。

そのおなかの症状が長く続くと先述の条件付けが発生し、不安や焦り、偏った考え(認知バイアス)が表れやすくなります(②)。

不安があると、意識的にも無意識的にも、不安なことをできる限り避けようとします(③)。たとえば、食後にトイレに行くことが多いなら、会議の前には食事を控える、といった行動がそれにあたります。これを心理療法では、「回避行動」や「安全行動」と呼んでいます。

回避行動は、「高速バスに乗る前に、尿意はなくてもトイレに行っておく」というようにそれ自体は病的な行動ではありません。しかし、その回避行動が頻回になると、日常生活にも支障をきたす場合があるでしょう。たとえば、年に数回の会議の前に食事を抜く程度なら大きな影響はありませんが、会社に行く日は朝から帰るまで何も食べないとなれば、生活の質や、健康にも多大な影響を及ぼします。

回避行動を続けると、おなかに常に注目していないと落ち着かない、不安だといった心理状態になり(④)、やがて腸の感覚が過剰になる場合もあります(⑤)。

図2  過敏性腸症候群の患者さんに多い「回避行動」。思い当たりませんか。京都大学大学院医学研究科当時のわたしたち研究グループによる参加者募集用パンフレットから。 画像:菊池志乃(転載禁止)

このように、脳腸相関が心理面からバッドコミュニケーションとなり、過敏性腸症候群の症状を悪化させていると考えられます。

それは胃もたれや胃痛など、機能性ディスペプシアの症状でも同じことが言えます。経験がある人も多いのではないでしょうか。

さらに、不安からくるストレスによって「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」などが放出され、腸管運動の異常、知覚過敏の悪化も悪循環の一因になります。

逆に見ると、このバッドコミュニケーションの矢印のどれかを断ち切ることができると、全体の循環が止まるわけです。すると症状や生活の質を改善することが可能となります。

そのため心理療法は、「この悪循環のどこかを断ち切る」ことを目的に行われます。

■過敏性腸症候群への「認知行動療法」の実際

過敏性腸症候群に対する心理療法として、その診療ガイドラインでは、認知行動療法のほか、リラクゼーション、催眠療法、マインドフルネス療法、ストレスマネジメントなどが勧められています。

ただし、日本では過敏性腸症候群に対するいずれの心理療法も公的医療保険が適用されず、自費診療になります。

また、エビデンスに基づいた心理療法を提供している医療機関は少なく、日本で過敏性腸症候群に対する心理療法を受けることは現実として困難だという一面があります。

そこで、前回(第10回)に報告した、わたしたちのチームが京都大学で実施した集団認知行動療法のポイントを簡潔に紹介します。これは、先述の「心理面から見た脳腸相関に焦点を当てた治療法」です。

認知行動療法とは前回(第10回)に述べたように、うつ病や不安症などの治療にも用いられる心理療法のひとつです。バランスのとれた考えかたや行動の変化を起こすことで、感情や症状の改善を促し、生活の質を向上することを目的としています。

過敏性腸症候群に対してわたしたちが実施した集団認知行動療法では、次のプログラムを実践しました。

①過敏性腸症候群の病気や治療についての教育
②症状やそれに伴う考え・感情・行動を客観的にみる練習
③考えかたのクセ(認知バイアス)を見つけ、必要に応じて考えを修正する「認知再構成」という療法

④おなかへの注目が症状に与える影響とその対処方法の「注意トレーニング」

⑤おなかの症状および行動を意図的に引き起こし、予想と結果から次の行動を考える「曝露(ばくろ)療法」

⑥再発予防

この中でも、わたしたちのプログラムの特徴は、次に説明する「注意トレーニング」と「曝露療法」です。とくに注意トレーニングは治療者がいなくても自分で実践できる治療法でもあるので、具体的に説明します。

①の病気についての教育は、診療ガイドラインでは薬物治療前に行うことが勧められていますが、実際の外来では十分な時間をとり、説明することがほとんどできていません。このため、プログラムでは時間をかけて過敏性腸症候群についての説明を行います。気のせい、自分の性格や感情のせいではなく、体の病気であることを理解していただくためです。

②、③のものごとを客観的に見る練習と、それを応用する「認知再構成」(極端な不安などにつながる考えかたのクセを、より現実的な方向に修正する方法)は、うつ病などに対する認知行動療法などでも用いられます。

これは、「国立精神・神経医療研究センターの認知行動療法センター」の公式サイト『ここトレ(こころのスキルアップ・トレーニング)』でも提示されている7つのコラム法がよく知られています。リンク先を記しておきますが、無料で活用できるほか、有料の内容もあるので注意してください。https://www.cbtjp.net/

■おなかへの過度な注意をそらすトレーニングを実践

続いて④では、図1でも示したように、おなかを過度に気にすることによる症状の悪化を改善するために、各参加者に向く注意のそらしかたを探します。

具体的には、いつもならおなかが痛くなる、またトイレのことで不安になる状況なのに、何かをしていると症状が出ない、不安にならない経験があったかを振り返ります。

たとえば友人と話しに夢中になる、締め切りのある仕事をしている、漫画を読んでいる、音楽を聴いている、ゲームをしているなど、何かに集中しているときに、毎回ではなくてもおなかへの注意がやわらぐ瞬間が見つかることがあります。

その瞬間の行動を覚えておき、次におなかへの不安が強くなったときにその行動を実践してみます。

それで症状や不安がやわらいだなら、その行動は応急処置となります。そしてその行動をとっさの場面でも使えるように、くり返し練習するのが注意トレーニングです。

ただし、ゲームや音楽は、会議中などでは使いづらいでしょう。そうしたときは、数を数えながらゆっくりと呼吸をくり返す、足の裏や指先の感覚に意図的に注意を向ける、「青」や「赤」と色を決めて視界の中で同色のものを探すなど、五感を用いる方法を試すことも有効です(図3参照)。

図3 「注意トレーニング」は日常生活でも意識的に実践できる方法です。 画像:菊池志乃(転載禁止)

そして、この注意トレーニングを行う際に重要なのが、「記録すること」です。人間の記憶は刺激が強い事象に引っ張られやすいため、記録がないまま思い返すと、以前のつらくどうしようもなかったときを思い出し、「あのときもつらかった。やっぱりだめだ。こんなことは意味がない」とせっかく自分で応急処置ができていたことを見逃すことがあります。

自分で「こころ日記」を書く習慣をつける、注意トレーニング専用のノートを作ってさっとでも書いておく、スマホのカレンダーに簡単にメモをするだけでも効果があることがわかっています。

治療者がいれば今回の実践法がどうだったか、と振り返りを促してくれますが、ひとりで行うときは難しいでしょう。慣れないうちは自分で記録を読み返して、自分に合った「注意のそらしかた」を見つけましょう。

■不安にくり返し直面して慣れる療法

さらに続きます。⑤の曝露療法はわたしたちのプログラムのカギであり、不安な状況にあえて身を置く(曝露する)ことで、不安に慣れ、これまでは回避してきたことも実行するようになることを目的とした治療です。曝露療法は、考えかたのクセや不安による回避行動が、日常生活を支障している場合に効果的です。

ホラー映画もくり返し観ると怖さの度合いが弱くなるように、ヒトは不安にくり返し直面することで不安に慣れることがわかっています。

ただし、不安の強さは徐々に上げていく必要があります。夜中に部屋を真っ暗にしてひとりでホラー映画を観るよりも、日中に多くの人がいる映画館で観るほうが挑戦しやすいといったイメージです。

このため、わたしたちのプログラムではまず、治療者と一緒に不安の程度を段階に分けます。そして小さな不安から徐々に慣らしていき、同時に励ましと、うまくできたときの気づきを促して不安を小さくしてもらい、回避行動を減らすことに挑みました。

重要なのでくり返しますが、曝露療法は、急に強い不安に挑戦すると不安を増すことがあるため、自費診療にはなりますが、治療者のもとで行うのが良い療法です。かかりつけの医師からの紹介も難しいと思われ、自分で受診できる医療機関を探す必要があります。

なお、認知行動療法を実践するクリニック等をインターネットで探すと、うつ病の治療の情報が多く、自費診療で30分~1時間・6000円~1万円が多いようです。

うつ病と過敏性腸症候群は病態が異なるため、「過敏性腸症候群に対応しているか」は事前にホームページや電話で必ず問い合わせてください。また、病院以外で受ける場合、治療者が臨床心理士や公認心理師の資格者であるかも確認しましょう。

このほか、臨床試験(大学や製薬会社などの研究機関が、治療法や薬の開発のためにヒトを対象にして行う試験)などには無料で参加できることがあり、「大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)」などで探すことができます。

ただし、臨床試験は「効果があるかどうかがわからない」という前提で行われるため、現実には治療とは言えず、後で説明するようにランダム化比較試験では希望するグループに割り当てられないこともあります。少しでも早く治療を受けたい場合は、自分で探す必要があります。

⑥では、再発した場合に備えてこれまで学んできた①~⑤の中でも自分に合ったものを再度整理し、不安や症状が強くなった場合の対処方法を準備しておきます。

明らかに病気の重症度と生活の質が改善した

わたしたちはこの研究を「IBSすっきりプロジェクト」と名づけ、治療者とともに試す認知行動療法として、最大4名を1グループとする集団療法にて、週1回、合計10回のプログラムで実施しました。

114名の参加者をランダムに、「いままで通りの薬を飲みながら、追加で認知行動療法も行うグループ」と、「いままで通りの薬のみのグループ」の2つに分け、お互いの治療効果を比較して検討する「ランダム化比較試験」を行いました。

その結果、病気の重症度も生活の質も、認知行動療法を追加したグループのほうが改善を認めました(※3 図4参照)。

図4 図内の「無作為割付」とは、「参加者を無作為に2つのグループに分けること」です。そして、1つのグループ(群)には「集団認知行動療法」を適用し(「介入群」と呼ぶ)、別の群にはそれを行わない(「対照群」と呼ぶ)で、治療法の効果を「比較する試験」を行います。これが「ランダム化比較試験」の手順で、医療の研究においてもっとも信頼性が高い試験法です。 画像:菊池志乃(転載禁止)

なお、このプログラムは10回で完結というより、10回で認知行動療法の基本を覚え、日常生活で実践、応用していくことを目的としています。イメージとしては、着物の着付け教室で基本を習い、後は自分で着付けを実践しながらスキルを磨く方法です。

集団で行う療法のメリットは、ほかの人の話しを聞いて客観視がしやすくなることや、曝露のようにこころのハードルが高いと思う方法にも仲間と取り組めるという点です。

一方で、時間の調整が難しく、参加できない人には補講するなど治療者の負担も大きいという問題がありました。このため、名古屋市立大学でわたしたちが現在(2024年4月)実施中の試験は、「オンライン上で治療が完結する」しくみとしています。興味がある方は、文末のプロフィール覧に記載のURLからリンク先を見てください。

余談ですが、治療のオンライン化やアプリ制作の流れは世界的に進んでいて、いくつかの研究でその有効性が報告されています(※4)。

対面のメリットは言うまでもありませんが、通院が難しい人や、近くに適切な医療機関がない人も簡単にアクセスできる手段のひとつとして、オンライン治療が増えることに期待しています。

次回は、慢性便秘症、うつ病、肥満などと脳腸相関の関係について見ていきます。

参考

※1 Sagami Y, Shimada Y, Tayama J, Nomura T, Satake M, Endo Y, et al. Effect of a corticotropin releasing hormone receptor antagonist on colonic sensory and motor function in patients with irritable bowel syndrome. Gut. 2004;53(7):958-64.

※2 Labus JS, Hubbard CS, Bueller J, Ebrat B, Tillisch K, Chen M, et al. Impaired emotional learning and involvement of the corticotropin-releasing factor signaling system in patients with irritable bowel syndrome. Gastroenterology. 2013;145(6):1253-61.e1-3.

※3 Kikuchi S, Oe Y, Ito Y, Sozu T, Sasaki Y, Sakata M, et al. Group Cognitive-Behavioral Therapy With Interoceptive Exposure for Drug-Refractory Irritable Bowel Syndrome: A Randomized Controlled Trial. American Journal of Gastroenterology. 2022;117(4):668-77.

※4 Kim H, Oh Y, Chang SJ. Internet-Delivered Cognitive Behavioral Therapy in Patients With Irritable Bowel Syndrome: Systematic Review and Meta-Analysis. J Med Internet Res. 2022;24(6):e35260.

構成:阪河朝美・岩田なつき/ユンブル

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脳腸相関

「腸は第二の脳」という言葉が知られてきたが、最近の研究でそのメカニズムが医学的に説明できるようになってきた。そのエビデンスをもとに、ストレス関連消化管疾患の治療に、精神神経系疾患のうつ病や不安障害ケアの心理療法「認知行動療法」を取り入れる治療が始まっている。同治療法の研究者である消化器病専門医の著者によるこの研究成果と治療法、セルフケア法を一般に分かりやすく伝える。

プロフィール

菊池志乃

菊池志乃

きくち・しの 名古屋市立大学大学院医学研究科共同研究教育センター助教。京都大学大学院医学研究科・健康増進・行動学分野・客員研究員。医学博士。消化器病専門医。消化器内視鏡専門医。京都大学大学院医学研究科博士課程医学専攻修了。高知大学・医学部医学科卒。岸和田徳洲会病院、天理よろづ相談所病院、高槻赤十字病院、京都大学医学部付属病院、京都大学大学院医学研究科特定助教を歴任。専門は過敏性腸症候群と認知行動療法。2022年、日本初の過敏性腸症候群に対する集団認知行動療法の大規模ランダム化比較試験を実施し、有効性を報告した。現在、名古屋市立大学にて過敏性腸症候群の臨床試験を実施中(https://suciri.localinfo.jp/)。

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過敏性腸症候群に対する「認知行動療法」のポイント