「自由」の危機

「自由」の危機 企画趣旨

いま、「表現の自由」や「学問の自由」が脅かされていると言われます。戦前、特に言論統制の激しくなった1900年代初頭の頃に雰囲気が似てきた、と指摘する人もいます。SNSでは「政治的発言」をするとすぐに叩かれたり、炎上したりして、「息苦しい」と感じる人もいます。「自由」に言いたいことが言えない。言葉が奪われる−−という感覚。

「自由」は、果たして、狭められてきているのでしょうか。
「自由」に、いま、何が起きているのでしょうか。

この企画の発端は、2020年10月に明らかになった、菅義偉首相による日本学術会議の会員任命拒否の問題です。集英社新書編集部では、この問題について検討していくうちに、これは単に「学問の自由」にとどまらず、広く「自由」全般の危機であるという認識に至りました。

そこで、このサイト上で、「自由」について考える場を設けることにしました。これから、できる限り多くの方々の声を集めて、広く「自由」について考えていきたいと思います。

ここには、大文字の「自由」だけではなく、ごく小さな、身の回りの「自由」も含まれます。むしろこの、小文字の「自由」に耳を傾けたいと考えています。

たとえばいま、自分が「自由」でないと感じても、それを周りのだれかに打ち明けるのは、とても勇気が要ることかもしれません。でも、それについて話すことが、「自由」への第一歩になると考えています。これからここで紡がれる言葉は、その一歩を、ともに踏み出すための杖です。

ここにお願いしたみなさんは、そうした思いでたくさんの言葉を寄せてくださいました。それでも、声を上げるのはためらわれるかもしれません。でも、だれかに伝えられなくても、その言葉があなたの心の中に留まるならば、それだけで十分価値があることだと考えています。

ここで生まれた言葉、そのどれか一つでも、あなたを励ますことになればと願っています。

 

 

2021年1月25日
集英社新書編集部

第1回 
「自由」の危機

日本学術会議の会員任命拒否問題。 それは「学問の自由」の危機のみならず、あらゆる「自由」の危機に通じます。 いま声を上げなければ−−。そんな思いで多くの方々の言葉をお届けします。

 
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