特設エッセイ 羽生結弦は捧げていく 第5回

四大陸選手権から、8年前の、そして現在の羽生結弦を思う

高山真
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 先日開催されたフィギュアスケートの四大陸選手権以来、羽生結弦の2011年の四大陸選手権のショートプログラムとフリーを観返す機会を増やしています。

 もちろん、今年の四大陸選手権も本当に見どころの多い、白熱した大会でした。男子シングルで優勝した宇野昌磨、女子シングルで優勝した紀平梨花の素晴らしさについては、拙著『羽生結弦は捧げていく』でも語っていますが、この大会、宇野昌磨は右足首の捻挫、紀平梨花の左手薬指の突き指をおしての出場だっただけに、

「選手たちが何より万全の体調で試合に臨めますように」

 という考えが強くなりました。宇野、紀平に限らず、3月の世界選手権に出場する選手は、世界選手権を今シーズンのもっとも重要な試合として考えているはず。ただただ回復を祈っています。

 

 そんな思いを抱えつつ見終わった今年の四大陸選手権からしばらく経った2月20日、

「羽生結弦が年明けから氷上練習を再開している」

 というニュースが報じられました。

 2017年ロシア杯のフリーの公式練習中に痛めた右足。平昌オリンピックシーズンのNHK杯の公式練習中にも、右足の靭帯を負傷しています。

 男子体操界におけるGOAT(Greatest Of All Time/史上もっとも偉大)だと誰もが認める内村航平も、リオオリンピック以降、両足の靭帯の損傷を抱えながらも、東京オリンピック出場を目指して現役生活を続けています。

 体操競技では着地は両足、フィギュアスケートでは、反時計回りの回転でジャンプを実施する選手は右足で着氷するため、負担が大きくなる箇所も必然的に変わってくるのかもしれません。

 オリンピックで連覇を果たしても、なお現役生活を続けてくれること。私は何よりも、このことに対して大きな感謝とリスペクトを抱いています。

「それだけ長く世界のトップに位置している選手が、自分のフィジカルの強さ、調子とどのように向き合っているか」

 ということに関して、ひとりの書き手に過ぎない私が何かを言えるはずがない。これまでに羽生結弦や内村航平が自分自身で決断し、乗り越えてきた数々のハードル。そして、ハードルを乗り越えたうえで私たちに与えてくれた感動。それらを信じて、ただただケガの回復を祈るのみです。

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特設エッセイ 羽生結弦は捧げていく

『羽生結弦は助走をしない』に続き、羽生結弦とフィギュアスケートの世界を語り尽くす『羽生結弦は捧げていく』。本コラムでは『羽生結弦は捧げていく』でも書き切れなかったエッセイをお届けする。

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羽生結弦は捧げていく

プロフィール

高山真

エッセイスト。東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる。著書に『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界』『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』『愛は毒か 毒が愛か』など。

 
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四大陸選手権から、8年前の、そして現在の羽生結弦を思う

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