連載

楽園の嘘、あるいは歴史修正主義の寓話としての『ズートピア2』――「1776年」の神話と「1619年」の亡霊
アメリカ社会の現状を語る際、「分断」という言葉が用いられるようになって久しい。アメリカの建国は、英雄たちによる「輝かしい」ものなのか? それとも、アメリカの発展・繁栄は奴隷制によって支えられた、「血塗られた」ものなのか? 過去の評価や現在の価値観をめぐって激化する「歴史戦」や「文化戦争」、そして「暴力装置」たることを露骨に示し、歴史の改ざんすらも厭わない第二次トランプ政権……。 これらの現状を批評的に盛り込んでいるのが、現在世界中で大ヒットしている、ディズニー映画『ズートピア2』だ。アメリカ文化研究・ミュージアム研究者である著者が、このアニメ映画を起点として、アメリカ社会、ひいては現代世界の向かい合う問題について論じる短期集中連載(全6回)。

もし死が存在しなかったら 平田篤胤と「死ぬこと」の思想史
マイクロビオテックやグルテンフリー、オーガニック……現代において、健康志向とスピリチュアルは密接に結びついている。さらに、そうしたスピリチュアリズムは反動的なナショナリズム運動と結びつき、社会のなかの排外主義や差別と結びついてしまっている。こうした健康志向・スピリチュアリズム・ナショナリズムの根底には、人間が生来持っている「死」への恐れがある。 このような時代の流れをどのように捉えればいいのか?「死」の恐怖から、人間は逃げられないのか?この問いを向き合うヒントは、平田篤胤とその門下生たちが辿った足跡にあった。 本連載では国学研究をおこなう著者が、篤胤を「人間の持つ『死』への恐れを乗り越えようとした思想家」として位置づけ、日本の国学の系譜を総攬することで、恐怖から生まれる反動的な思想を乗り越えるための思想を考える。

孤独社会ニッポンの行方 〈つながり〉と〈孤立〉の人類学
物理的に孤立しているわけではないにもかかわらず、ひとりぼっちだと感じてしまう。この“生きづらさ”や“居心地の悪さ”の正体とは何か。孤独を単に個人問題にとどまらず社会問題として扱い、いかに社会的な条件が人々を孤独へ向かわせているかについて人類学の視点で分析した『孤独社会: 現代日本の〈つながり〉と〈孤立〉の人類学』の著者が「孤独社会」(Lonely Society)ニッポンの問題を分析する。

科学者は人間がわかりたい
人間はいつ言葉を理解し、操れるようになるのか? そのメカニズムはまだ完全には解明されていない。「人間の発達」の謎を探求するべく、日々子どもと向き合う発達心理学者が、研究のドタバタ劇と科学のロマンを綴る。

都会ぎらい
東京における再開発ラッシュやそれに伴う反対運動、新しい商業施設への批判、いまだに報じられる地方移住ブーム……なぜ人々は都会に住みにくさを感じるのか。全国のチェーンストアや東京の商業施設の取材・研究を続けているライター、谷頭和希がその理由を探求する。

リアリティショー化する社会
いま世界中でさまざまなヒットコンテンツが生まれている「リアリティーショー」。恋愛、オーディション、金融、職業体験など、そのジャンルは多岐にわたり、出演者や視聴者層の年齢も20代のみならず50代・60代以上にも開かれつつある。なぜいまリアリティショーが人々に求められているのか。芸能コンテンツの批評やウェブメディアの運営を行ってきた著者が代表的な番組を取り上げながら、21世紀のメディアの変遷を読み解く。

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完結した連載
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恋愛リアリティショーの変遷(1)

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